本返しの仕込み(作り方)
久々に「本返し」を仕込んだ。
だいたい、3~4ヶ月に一度仕込んでいる。
「返し」とは、簡単に言えば、「そばつゆ」の素である。
この「返し」をダシ汁で溶き延ばしていくと「そばつゆ」になる。もちろん「うどんつゆ」にもなる。
これが関東系の醤油ベースのつゆのだいたいの基本である。
ほかにも煮物や丼ぶりものベースとしても利用できる。
「返し」とみりんを1:1で合わせて焼鳥のたれなどへの応用も効くのでものすごく便利。
いわゆる和食の万能調味料。
「八方出汁」と呼ぶ事もあるが、その場合は「だし汁」も入っていて厳密には返しとは違う。。
保存性も良く、数か月から、保存状況さえよければ1年以上も保つので、市販の麺つゆなどのように賞味期限を気にする必要がないのもいい。
世間一般の趣味としては蕎麦は打つ方が愛好家が多いようだが、そばつゆの基本のこの「返し」も蕎麦の味を左右する大事な要素で奥が深い。
自分は蕎麦打ちにはまだまだ行けないが、この返しはもうだいぶ昔から仕込みを続けている。
昔読んだ漫画「美味しんぼ」でそれを知ったのが興味を持つきっかけだったと思う。
「返し」の能書き
「返し」とはそばつゆやうどんのつゆの素になる醤油と味醂と砂糖を過熱して保存したもの。
醤油を「煮返す」ことからきた言葉といわれている。
醤油は大豆、小麦、塩、水を材料として麹菌で発酵させたもので、この麹菌の持つ独特のクセ(カドという)これをとり除くために「返し」を作る。
「返し」をねかせることで、醤油の角をとり、まろやかにし、また、醤油の劣化を抑えるなどの効果があるとされている。それによって醤油の保存性も高めている。
そば店では、一般的に返しにだしを合わせてだし汁(めんつゆ)に仕上げる。
「返し」の取り方には、いくつかの方法がある。それらを大別すると、次の三つになる。
① 本返し
② 生返し
③ 半生返し
この三つの違いを簡単に説明すると、 醤油と砂糖を合わせたて加熱するものを「本返し」、
「本返し」は、作ってから1週間位寝かせれば使える。
水やみりんで溶かした砂糖を醤油と混ぜて加熱しないものを「生返し」という。
「生返し」は、醤油を時間をかけて寝かせることで(最低でも一ヶ月位)カドを取り除く。
加熱したものと、しないものを合わせる方法を「半生返し」という。
少量の醤油を加熱して砂糖、味醂を加えた物を非加熱の醤油に混ぜ合わせる。
上記の3つの他に、「御膳返し」というのもある。
「返し」にさらに味醂を加え寝かせた物。 「上返し」ともいう。
「返し」は製法、材料やねかせる期間など店により様々で、また、そば屋によっては返しを使わない場合もある。
材料
だいたい、醤油100:砂糖10~20:みりん10~20の割合。
今回は、
醤油400cc=200円
みりん60cc=36円
砂糖60g=10円
出来上がりほぼ500cc
材料は醤油は良質を使う、みりんは本みりん、砂糖はザラメを使う、などの能書きも色々あるが、ま、究極を目指しているわけでもないので、普通の上白糖、丸大豆醤油、昔ながらの本みりんを使用した。
材料費=250円ぐらい。(約500cc)
作り方(本返し)
鍋にみりん入れ弱火で加熱し煮切る。
砂糖入れて完全に溶かす。
醤油入れ弱火で静かに加熱。
下の写真のように表面に幕ができ、その幕が加熱によって少しずつ割れて雲間のようになったら(だいたい85℃)火を止め冷ます。
加熱する時は絶対沸騰させないこと。沸騰させて醤油を焦がすと、焦げ臭くなったり、香りが飛んだりする。また、醤油の色が急激に褐変する。
冷ます時はフタをしないで空気に触れさせて寝かしを進めるようにする。
一晩十分に寝かせたら、保存瓶に入れて1~2週間寝かせ完成。
作り方もネットで見ると色々ある様子。
漫画「美味しんぼ」にも書かれていた、雷門藪(並木藪=藪蕎麦御三家)の返しのレシピは、
1、醤油をかめに入れ湯の中に砂糖を入れて溶かし、それをかめの中の醤油に注ぎ、このままふたをして三週間寝かせる。
2、ダシのとり方は、厚く削ったカツオの本節を湯に入れて煮詰める。このまま90分間、七升の水が三升になるまで煮詰める。
3、ダシをこして、このダシを三週間寝かせたかえしに入れ、みりんを入れ、このまま煮立たせないように煮て、これを土たんぽに入れて24時間ほおっておく。
4、翌日、土たんぽごと湯せんにかけて45分。取り出して籐のザルのふたをしてこのまま24時間置いておく。
だそうだ。
さすが、と言うか本物というか・・・。めちゃくちゃ時間と手間がかかっている。
マネできない・・・
自作の我流の「返し」でもいつもまろやかに仕上がっていて、蕎麦、そうめんの浸け汁、うどんのつゆの他にも、煮物などにも普通に使って重宝している。
だいたい、3~4ヶ月に一度仕込んでいる。
「返し」とは、簡単に言えば、「そばつゆ」の素である。
この「返し」をダシ汁で溶き延ばしていくと「そばつゆ」になる。もちろん「うどんつゆ」にもなる。
これが関東系の醤油ベースのつゆのだいたいの基本である。
ほかにも煮物や丼ぶりものベースとしても利用できる。
「返し」とみりんを1:1で合わせて焼鳥のたれなどへの応用も効くのでものすごく便利。
いわゆる和食の万能調味料。
「八方出汁」と呼ぶ事もあるが、その場合は「だし汁」も入っていて厳密には返しとは違う。。
保存性も良く、数か月から、保存状況さえよければ1年以上も保つので、市販の麺つゆなどのように賞味期限を気にする必要がないのもいい。
世間一般の趣味としては蕎麦は打つ方が愛好家が多いようだが、そばつゆの基本のこの「返し」も蕎麦の味を左右する大事な要素で奥が深い。
自分は蕎麦打ちにはまだまだ行けないが、この返しはもうだいぶ昔から仕込みを続けている。
昔読んだ漫画「美味しんぼ」でそれを知ったのが興味を持つきっかけだったと思う。
「返し」の能書き
「返し」とはそばつゆやうどんのつゆの素になる醤油と味醂と砂糖を過熱して保存したもの。
醤油を「煮返す」ことからきた言葉といわれている。
醤油は大豆、小麦、塩、水を材料として麹菌で発酵させたもので、この麹菌の持つ独特のクセ(カドという)これをとり除くために「返し」を作る。
「返し」をねかせることで、醤油の角をとり、まろやかにし、また、醤油の劣化を抑えるなどの効果があるとされている。それによって醤油の保存性も高めている。
そば店では、一般的に返しにだしを合わせてだし汁(めんつゆ)に仕上げる。
「返し」の取り方には、いくつかの方法がある。それらを大別すると、次の三つになる。
① 本返し
② 生返し
③ 半生返し
この三つの違いを簡単に説明すると、 醤油と砂糖を合わせたて加熱するものを「本返し」、
「本返し」は、作ってから1週間位寝かせれば使える。
水やみりんで溶かした砂糖を醤油と混ぜて加熱しないものを「生返し」という。
「生返し」は、醤油を時間をかけて寝かせることで(最低でも一ヶ月位)カドを取り除く。
加熱したものと、しないものを合わせる方法を「半生返し」という。
少量の醤油を加熱して砂糖、味醂を加えた物を非加熱の醤油に混ぜ合わせる。
上記の3つの他に、「御膳返し」というのもある。
「返し」にさらに味醂を加え寝かせた物。 「上返し」ともいう。
「返し」は製法、材料やねかせる期間など店により様々で、また、そば屋によっては返しを使わない場合もある。
材料
だいたい、醤油100:砂糖10~20:みりん10~20の割合。
今回は、
醤油400cc=200円
みりん60cc=36円
砂糖60g=10円
出来上がりほぼ500cc
材料は醤油は良質を使う、みりんは本みりん、砂糖はザラメを使う、などの能書きも色々あるが、ま、究極を目指しているわけでもないので、普通の上白糖、丸大豆醤油、昔ながらの本みりんを使用した。
材料費=250円ぐらい。(約500cc)
作り方(本返し)
鍋にみりん入れ弱火で加熱し煮切る。
砂糖入れて完全に溶かす。
醤油入れ弱火で静かに加熱。
下の写真のように表面に幕ができ、その幕が加熱によって少しずつ割れて雲間のようになったら(だいたい85℃)火を止め冷ます。
加熱する時は絶対沸騰させないこと。沸騰させて醤油を焦がすと、焦げ臭くなったり、香りが飛んだりする。また、醤油の色が急激に褐変する。
冷ます時はフタをしないで空気に触れさせて寝かしを進めるようにする。
一晩十分に寝かせたら、保存瓶に入れて1~2週間寝かせ完成。
作り方もネットで見ると色々ある様子。
漫画「美味しんぼ」にも書かれていた、雷門藪(並木藪=藪蕎麦御三家)の返しのレシピは、
1、醤油をかめに入れ湯の中に砂糖を入れて溶かし、それをかめの中の醤油に注ぎ、このままふたをして三週間寝かせる。
2、ダシのとり方は、厚く削ったカツオの本節を湯に入れて煮詰める。このまま90分間、七升の水が三升になるまで煮詰める。
3、ダシをこして、このダシを三週間寝かせたかえしに入れ、みりんを入れ、このまま煮立たせないように煮て、これを土たんぽに入れて24時間ほおっておく。
4、翌日、土たんぽごと湯せんにかけて45分。取り出して籐のザルのふたをしてこのまま24時間置いておく。
だそうだ。
さすが、と言うか本物というか・・・。めちゃくちゃ時間と手間がかかっている。
マネできない・・・
自作の我流の「返し」でもいつもまろやかに仕上がっていて、蕎麦、そうめんの浸け汁、うどんのつゆの他にも、煮物などにも普通に使って重宝している。
by lltj
| 2012-11-11 04:24
| 自作調味料
自炊は、準備→仕込→調理→食事→片付までがワンセット。個食なら豪華さよりも簡潔さ!
by Tabeo
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